悔しさ

てん君の過去にしてきた経歴を聞いた。

 

感想は、ただただ悔しかった。

私、山田愛海はこの25年間で何か成し遂げてきたのだろうか。

 

自分に

誇れるようなことをしてきたのだろうか。

 

パパとママに愛されて育ち

大好きな家に住み、学校にも通わせてもらって大学まで行き、

それだけたくさんの愛と環境を貰っておいて、

私は人に何かできたのかな・・・

 

誰かを幸せにしたくて、

誰かのことを守れるようになりたくて、

私が与えられてきた愛を同じように誰かに注ぎたくて

でもその方法が分からないから、

子ども達をせめて守れるようにと、保育士の資格を取った。

 

保育士にこだわる理由は、

両親の影響もあるかもしれない。

 

けど、それはただの奇跡的な運命で、

私の使命に早く気づかせてくれるための

環境なのかもしれない、と今、思った。

 

中学生の頃、夏休みの宿題で新聞の記事を切り取り感想を書く

というものがあった。私は宿題が嫌いなのでさっさと片付けようと

新聞記事を一気に漁った。

 

三つの記事を切り取って感想を書いた。

目が止まる記事、全てが同じ内容のものだった。

 

子どもの虐待について・・・

 

そこには私が14年間で経験してきたことからは

想像がつかないほど、衝撃的なものが書いてあった。

 

「電子レンジに入れられた子」「洗濯機に入れられた子」

・・・・。

 

涙が出た。

辛かっただろう・・

苦しかっただろう・・

痛かっただろう・・・。

 

 

こういう子ども達がいる限り、

何か自分にできることをしていきたい。

 

 

18歳で海外の保育を見に行くために

オーストラリアの幼稚園で働きに行った。

保育環境は日本に比べて、先生の比率が高かった。

 

その一年後、

今度はカナダの幼稚園に行ってみた。

先生の比率はオーストラリア同様。

驚いたのは、お昼時間とは別に「COFFEE TIME」が一時間もあること。

 

子どもを見るのは

本当に大変なこと。

怪我のないよう気を使うし、

エネルギッシュだし。

 

それにしっかり対応できるよう

大人がゆっくりと休んでいる。

 

 

また、印象的だったことは

「走らないで」「叩かない」など否定的な言葉は使わない。

「Please slowly」(ゆっくりね)や「Please gently」(優しくね)と言う。

言い方も大人の余裕がある。

 

カナダで印象的だったことは、

山奥である方が土地代が高く、

駅近の繁華街が安いこと。

 

物の価値観を考えさせられると思った。

 

 

話を経歴に戻すと

そのあとは、大学で資格を取った。

そのまま幼稚園に就職してもいいけど、そこには違和感しかなかった。

自分が幼稚園で働いているイメージが全くわかない。

 

子どもは大好きだけど、

そこにいるイメージがない。

 

もっと大きなことをしたい。

力がない。

 

子どものことをいくら思っていても

大人と対等に話せないし、

言いくるめられてしまう。

 

すごく嫌だった。

成長して、力をつけたい。

もっと多くの人の心を豊かにしたい。

 

保育士の就活は、その年の10月から。

今は2月。

 

4年生の大学の人よりも忙しく大学生活を送ってきたこの学科の人たちが

学生気分を味わうのは、授業が終わった2月から夏前まで・・・

 

なのに、通学の電車の中でふと思った。

「もしも、この電車の広告全てがHAPPYなものだったら?」

・・・・家族団欒の絵や、愛が溢れる言葉が、この車内全部に埋め尽くされていたら?

 

無意識に毎日見ているこの景色が、

全て愛に満ち溢れるポジティブな物だったら?

 

私はその日、一般就職を考えている友達に時間が欲しいと言って

カフェに行った。

 

その子は1年前から就活の準備をしている。

なのに、就職活動が始まるまで2週間しかなかった。

 

とにかく就職活動のやり方から聞いた。

リクナビなどのアプリを入れるところから教えてもらった。

 

帰り道に本屋さんに立ち寄り、1万円分の就活本を買った。

その中には広告会社のものもあった。

 

二週間本気で就活の準備をして挑んだ3月いっぴ。

 

落ちまくって、結局25社ほど受けたと思う。

就活をして感じたことは「日本の国を思っている会社がこんなにも沢山あるんだということ」

 

これほど多くの人が、日本の未来や人のためを思って

会社を立ち上げているのだということ。

 

正直、今までの自分は

保育士は思いやりがあるけど、会社員は思いやりなどはなく、

機械的に動かされているもんだと思っていた。

 

今考えると何も知らない世間知らずの自分が何を言ってるんだと思うけど

本気でそう思っていた。

 

 

就活を進めていって、自分を振り返ることが多くなった。

 

「日本から児童虐待を亡くしたいんです」

リクルーターさんにそういった。

本気で聞いてくれてたのかは分からないけど、否定はしないでいてくれた。

 

今考えると凄くありがたいな。

 

「そのためには何が必要なの?」

「沢山の人を味方につけることです」

「そのためには?」

「大好きな茅ヶ崎でカフェを開いて自分を知ってもらいます」

「カフェを開くにはお金がいるけどどうするの?」

「お金をたくさん持っている人に支援してもらうために、大人の人と対等に話せる力をつけたいです。自分の思いを伝えられるトーク力が欲しいです」

「営業だとその力を鍛えられるかもしれないね」

 

 

そんなふうにして、営業に絞られた。

 

最後はリフォーム業界にも絞られていった。

理由は家庭を見るため。学生時代の実習で家庭内の環境が一切わからないことが

引っかかっていたけど、

相手の警戒心なしに家庭に入り込めるのは

正直とても楽しみだった。

 

結局、「家族の触れ合いを増やす提案」を軸にしている会社に入社した。

 

辛い瞬間は、「自分でカフェを開くためにはこれくらい必要」

と思うとなんとか乗り越えられた。

 

3年間の営業は自分にたくさんの成長をさせてくれた。

 

 

 

ここから私はどう動くのか。

茅ヶ崎でカフェをやるのは沢山の人を味方につけるためだったけど、

今付き合っているてん君のおかげで、

日本中に味方を作るチャンスがやってきた。

 

こんな機会はまたとない。

全力で楽しまないともったいない。

そして、同時に自分の知識と価値観を増やしていきたい。

自分には時間がある。

 

そこを最大限に活用していきたいな。

 

 

 

 

えんとつ町のプペル

今回、「えんとつ町のプペル」を見て感じたことは

自分がそのジャンルのメッセージについて、

少しづつ、勘付けるようになってきたということ。

 

今はまだ、私はあの映画の中では、町人。

その世界で綺麗なものには目がいくけど、

その世界のルールに従い、良くないとされることはしない。

異端者取締官に捕まるような真似はしないし、

しようとしてたら「やめた方が良いよ」と注意すると思う。

 

違和感を感じようとすることすらしていないと思う。

 

けど、どうだろう。

革命を起こしたい気持ちはないけど

もっと美しくて綺麗な星空があるとしたら?

 

私が持っている何かの力が、

それを映し出すきっかけになったとしたら?

 

それはワクワクすると思う。

 

今は、てん君といることと、

目の前のワクワクすること「ONE LETTER」

に全力になってみるのがいいかもしれない。